2010/07/29

特別講義 _ 篠原稔和さん

特別講義も今回が最後。
今回はソシオメディアの篠原稔和さん。偶然にも講義の日(7月21日)がお誕生日でした!おめでとうございます^^

講義タイトルは「ソフトウェアにおけるデザインコンセプトとメディア」で、ソフトウェアにおけるUIの役割と傾向と、デザインとビジネスの実践についてお話していただきました。

メモを。。。

・2001年にソシオメディア株式会社を設立。
・2005年からデザインからITによるビジネスイノベーションを目指すDESIGN IT!を開始。
・ジョブスがまだAppleにいないとき、AppleのHPのコンペがあり、3社集まったが通った。
 ↓
 友人と集まってやったけれど、会社じゃないとダメと言われ、会社にしたが結局フリーの集まりだったため、解散してしまった。
ローカライズは貴重な体験。英語から日本語に直してからフォントを何にするかとかを考える。
・1994年頃、ソフトウェアが作りたくても関連の本がなかったので、アメリカのウェブ会社から本を紹介してもらっていた。
・コンサルティングの仕事として、ただウェブを作るだけじゃだめ。きちんとした理由がないと「なんでそういうデザインにしたのか」と後でなるから。
・会社でウェブなどソフトウェアを作る人と一緒の考えになって作らないと前の失敗をまた繰り返してしまう。=知識のレベルを同じにするということをしないと、二度手間になってしまう。
・目的を最適な形にする。
・効果を最大化する。
・知識を揃えるにはデザインの流れが言語化されている必要がある。
・今年は『タブレット元年』。12月頃にはAndroidのタブレットが出てくるだろうという予測。
・OSの中でのGUI部品とその振る舞いを明文化
 →simple / direct / effective / accessible
・最近のUI Designの傾向
 ーウェブブラウザを中心としたUI
 ータッチパネルなど、具体的に触れることができる端末のUI

篠原さんのお話はスライドからどんどん逸れていって、思い出した話をどんどんしてくれたので、何が大変だったとか、お話の内容がリアルで面白かったです。
懇親会ではまず部屋(研究室)で誰がどの位置に座っているか覚えるためにメモをするという几帳面ぶりが!先生が懇親会に遅れて来てから、篠原さんが誕生日ということで日本酒が振る舞われました^^だいぶ酔われてたらしくて、最後名刺入れを忘れていくところでした。
 
講義当日もお仕事を終えてから来ていただきました。お忙しい中ありがとうございました!
 

2010/07/13

頑張ろうって気持ちになる。



母からの餞別。

カナダにも持っていきます。

天井にでも貼るかな。

2010/07/11

留学準備

先週、無事早田先生の研究室に配属が決まりました!
ここまできて「受け入れ先決まらなかったから残念」なんてことにだけは絶対なりたくなかったから本当に一安心です!

一応8月15日に出発を予定しているんですが、その前にビザを申請しなきゃいけない!

書類があるのは知っていたけれど、こんなに色々とやらなきゃいけないこと盛りだくさんだったとは知らず、頭の4分の1くらいを常にビザの文字で埋められてます。

そして肝心の書類がよくわからない!
大使館に電話して聞こうと思ったら平日の午前しかやってない!

来週中には終わらせたいな。。
でもお金に関しては親頼みなので無理かもな。。

飛行機のチケット、向こうでの滞在場所、その他諸々。。
やることいっぱいだー!!
  
 

2010/07/08

第57回日本デザイン学会春期研究発表大会

7月2日から4日にかけて、長野大学で行われた日本デザイン学会の春季大会に参加してきました。場所は長野大学。東京駅から新幹線に乗って約1時間半くらいで最寄り駅の上田に到着。偶然にも名字と同じ駅名に降りるとは(笑)

発表風景はこんな感じです。


展示したパネルです。2枚に分けると難しい。


私の発表は2日目だったんですが、部屋がとても狭いこと!ずっと涼しいところにいてカーディガン着てたけど、一気に人口密度増加して温度も上がってきたせいで汗だらだら…。
そんな中、インターンシップでお世話になった八田さん、京セラの渡辺さん、日本電子専門学校の方、森林関連の研究所の方、札幌から来た3年生などに聞いて頂きました。「こういうの探してて!商品化とかまで言ったんですか?考えてたりしますか?」と言ってくれた方もいて、ちょっと嬉しかったです^^

これは3日目にポスター発表していた日本電子専門学校のアウトプットで、毎回授業でやった内容をこのテンプレートにまとめて、授業を進めていく中でどの回の内容を振り返ったかを振り返るためのもの。どのタイミングでどういう話をしていたかを記録しておくことが出来るので、ポートフォリオを作る時などに役立ちそうです。というか欲しいです!
学生のアウトプットも見せてもらったんですが、フラッシュの完成度がどれも高かったです。画面内のデザインは最低限これぐらいは出来ないといけない、というか画面遷移を見せても伝わないなと実感。。。予定と目標を入力して、その中のキーワードが繋がりの関係になっているという作品が面白かったです。あったら使ってみたいな。



発表が無事終わり、新幹線まで時間があったのでおそばを食べに行くことに♪

マンホールにも上田の文字。さすがに見飽きた。


おそば屋さんへ向かう途中。みんな足取り重し。。


メインの通りは電線が1本も無かった!空がキレイに見れて羨ましい!電線がないってだけで写真が様になる(笑)


太平庵というお店に到着。


みんなでとぼとぼ入店。


人生で初の大盛り。食べきれないかなーとも思ったけれど、全部平らげちゃいました。


温泉には行けなかったけど信州そば食べれて満足^^
 
 

特別講義 _ 夏目知道さん

今回の講師はインテリアデザイナーの夏目知道さん。1989年から近藤康夫デザイン事務所で働いた後、1999年から独立して現在のナツメトモミチ事務所を設立されたそうです。今日は「インテリアにおけるデザインコンセプトとビジネス」というテーマでお話して頂きました。
デザインをする上で出てくる諸条件の中で突破口を見つける(見つけられる)ことはデザイナーにとっては嬉しいこと。特に一番重要なのが「目標」。クライアントやユーザーに「こんな有益なことがあるよ」ということを感じ取ってもらうことが大事。


実際に今までのお仕事を紹介して頂きました。









ナツメさんのデザインアプローチは、クライアントとの会話の中から諸条件の項目に対するキーワードをいくつか挙げていき、そこからコンセプトとなるキーワードを見出して目標として設定すること。人間中心設計でいうユーザー調査を念入りにやっているということかなと思います。
そのコンセプトとなるキーワードは、クライアントとざっくばらんに色々な話をして、「こういうふうにしてみたらどうか?」や「これは好きか?嫌いか?」といった質問を繰り返していくなかで、うっすらと、ぼんやりと見えてくる時があるそうです。このキーワードを設定することで、デザインを進めていく上で色々なものの判断が楽になり、クライアントと共有するなかで1つの軸みたいなものになるそうです。

プロダクトやウェブはバージョンアップだったり改良を加える期間が早いけれど、インテリアをはじめとした“住”のデザインは1度作ったらそう簡単に改善を加えられない分野で、ある意味失敗が許されない分野。だからこそ、環境デザインにおいてはクライアントとの綿密な話し合いがとても重要で、ユーザー調査のような、クライアントが求めている本質的な要求を探り出すことがプロダクトデザインや情報デザイン以上に大切なんだということが伝わってくる講義でした。

 

2010/07/02

特別講義 _ 佐々木千穂さん(6/30)

今回はインフィールドデザインの佐々木千穂さん。「体験によるデザインコンセプトとビジネス」をテーマにお話していただきました。

佐々木さんはインフィールドデザイン代表で、Gマークの審査員をされています。イリノイ工科大のMaster of Design卒業後、GKグラフィックスでグラフィックデザイナーをされていました。その後、IDEOの東京オフィスで5年間お仕事をされたのち、2004年から現在のインフィールドデザインを創業されました。

■佐々木さんのデザイン手法
提供すべき「経験」からデザインをしていく
望ましい経験を考える→製品やサービスを考える→機能を考える

『experience design』

しかし、誰のデザインをするの?

「誰も」って誰のこと?
条件さえあえば大丈夫なの?

頭で考えていても「誰か」のための「望ましい経験」はデザインできない。

↓紹介したい事例
■バット・ムーアさん
本当は26歳なのに85歳になって3年間過ごした。メイクアップアーティストや衣装など、技術を使って本格的な変装をした。からだの動きも不自由になるように布を巻いたりした。
↓なぜこういうことをしたのか?
自分がおばあさんになったらどういう気持ちになるのかを知るため。もともと工業デザイナーだったが、当時会社は主要ユーザー=お金を持っていて、若い20代30代を対象にしたデザインばかりしていた。ビンのふたをなかなか開けられないおばあさんのような弱い人に対してデザインされたものが世の中に少なかった。周りに言っても分かってくれる人がいなかった。主要ユーザーにだけデザインすることに違和感を抱いていた。「自分ではない人」に共感をして、何が求められているのかを、その人の視点になってどういう気持ちになるのかを知る。そういう試みを行った人。

・「傾向」ではなく、「共感」が重要。
老人の生活では何が大変なのかを知る=共感
→傾向:データからお客様が求めていること。
→共感:重いスーパーの袋をS字フックにかけて電車に乗っている間だけ掛けておく。さりげない写真からわかること。
・共感のための手法=オブザベーション(観察)
・共感するためにオブザベーションで探すもの(ヒントになりそうなもの)
 ー意図通りにでない使われ方 ex:座布団でパソコンを隠す
 ー創造的な行為 ex:操作させないようにペットボトルで覆う
 ー手順や順応 ex:大画面で見るために壁に穴を開けてプロジェクターを入れた
 ーその人にとって何が大切か、を示すもの
  →家に伺い、その人の「生」の生活を見ることで分かることがある
 ー興味深い矛盾→人の言うことが必ずしも正しいとは限らない。
 ー「正しい」使い方をしない理由 ex:明るさ調節のために1日に何回も電球を取り外しする
 ーいつもの「行為」
 ー痕跡 ex:ホコリがたまっている


■オブザベーションの手法:「見る」「試す」「頼む」

①見る
何をしているのかを言わせるのではなく、前後関係の中で何をしているのかを観察する
→いったい何をしているのか、観察する。まさに観察!
→人は思っていることをうまく言えないし、言っていることが必ずしも本当ではない。
ex:ビデオによる観察
ex:fly on the wall(壁にとまったハエ):最初はちょっと気になるけど時間が経つうちに気にならなくなる、存在すら忘れてる。というように、じっと邪魔にならないようにその人の日常の営みを観察する。
ex:シャドウイング:何かしている人に影のようにくっついていく。

②試す
視点を理解するため、人の経験を強調する方法を考える
→実際に自分も経験してみましょう、というもの。
ex:ロールプレイング(ex:実際に患者になって疑似体験する)
ex:行動サンプリング

③頼む
人々の協力を求める
→相手に協力してもらい、何かを発見する
ex:インタビュー:コアじゃない人=極端なユーザーにこそ見過ごされていた何かがある
ex:デモンストレーション:実際にやってもらう
ex:考えを声に出す
ex:写真日記:実際に伺う短時間だけでは限界があるため、伺う3日間前くらいから日記を付けてもらう。プライベート空間や夜間などの様子も伺える。
ex:ドローイング:物事をどう捉えているかを書き出してもらう
ex:ガイドツアー
ex:show&tell:持ち物を見せてもらう、共感するための手がかりを見つける
ex:whine&dine:気心知れた仲間の会話から


集めた素材を発想に活かす
データを集めるのは誰にでもできることだが、その集めた素材をどう調理するかはシェフの腕にかかっている。調理の仕方を大事にしてほしい。

事実から直接発想に導く近道は危険!ちょっと遠回りをしてほしい。
エクスペリエンスの山:事実→洞察→望ましい経験→発想



去年のGマークのとき、同じユニットの子で佐々木さんの事務所でアルバイト(?)をしている友人から佐々木さんのことを教えてもらい、HPを見て「是非私もバイトしたいです!」と連絡をしていたんですが、時期が合わず流れてしまい、、、。それが今回講義という場でお会いできると思っていなかったので、本当に嬉しかったです^^
懇親会はお子さんのお迎えがあったため短い時間でした。でも先生との会話で色々な著名な方が出てきて面白かったです。
トロントへ行く前に、8月に入ったら事務所に伺わせていただきたいです^^
 

デザイン学会春季大会2010@長野

明日から4日まで、長野大学で開催されるデザイン学会に参加してきます。

ポスター発表で、内容は卒業研究です。

長野、涼しいといいなぁ。