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2010/08/01

Design Innovation _ 最終発表

7月28日、デザインイノベーションの最終発表がありました。
久しぶりに学部のころを思い出す緊張したプレゼンでした…><;


改めて授業概要を。

授業テーマ
・みらいのKDDIもしくは内田洋行のためのデザインアプローチを提案する
・そのアプローチを使い、デザイン(プロダクト、UIなど)を提案する

発表内容
・これまでのデザインの論理(アプローチ)をまとめる
・これまでのデザインの論理(アプローチ)の検討すべき点をまとめる
・その課題に対する、自分なりの論理(アプローチ)の提案まとめる
・提案する論理(アプローチ)のプロセスに沿って、課題のデザイン提案をつくる
・できあがったデザイン提案を評価して、まとめる


ということで、以下が発表した内容です^^















発表には提案企業であるKDDI研究所や内田洋行の方に加えて京セラやZibaTokyoの方々にも聞いていただき、コメントもいただきました!

・きっかけ、理由づくりが課題かなと思いましたが、こういうアプローチはインターネットインフラを活用した"ならでは"の評価手法で面白いと思いました。
・プレゼンはきれい。Googleはやってる?
・ステップアップするアプローチは面白いと思いますが、最初の第一歩のアプローチが欲しい。
・ログを評価に用いるのは面白い。プライバシー保護が課題。
・自分の体験をプレゼンした提案はよいが、つっこみ不足
・一番「手法の提案」として完成度が高いです。現実にやってみたいですね。
・方法論としては非常に良いを思います。長期的な機器の使用には生活環境、好みの変化もあると思うのでそちらも考慮しても面白いと思います。
・ログ評価とユーザー評価は少し違う気がしました。ユーザー評価の重視という手法は良いですが、その答えがログ?と思いました。
・ユーザーが思いつかないようなイノベーションには近づけないかも。
・プロトタイプを最初に使うハードルを超える超えるアイディアが欲しい。ログを集めるのはGood!
・世に出たものを評価する手段が少ないので良い提案だと思う。よりハードルの高いものへどうつなげるか、トリガー部分をもっと詰めていけばいいと思う。
・実際には小さな不具合が気になって、そこに意識が集中してしまう。DL個体が面倒であったりする。


発表したみんなからもコメントをもらいました。

・ユーザーのリフレクションを中心にするとすごい商品化に難題がきそうだと思いました。今までにない考え方なのかなとふと思いました。良いデザインができそうな手法だなと思いました。
・ログの収集はプライバシーの問題が大きいのでは?メールからのダウンロードは警戒されてしまいそう。詐欺だったりチェーンメールで壁ができているのでは?
・評価ってすごく面倒なイメージがあるのでなんか楽しくできたり、日常の行為から勝手に評価できたらいいと思いました。評価じゃない評価にしたらいいと思いました。
・しっかり作り込まれたプレゼンで修士とも繋がっていて良かったと思う。
・手法自体はすごく良いと思うけど提案が少し無難だったと思う。
・具体的な評価方法がもう少し聞きたかった。
・β版とどう違うのかわからない。
・自分が何したかとかデータが残るのは抵抗がありそう。


主観的にはぐだぐだな内容になってしまったと思っていたんですが「手法としては良い」という言葉を多くもらえて良かったです^^
発表後、先生の「プロでも自分の手法を言える人が少ないんだから、学生が言えなくて当たり前」という一言で一気に気が抜けました。わかってはいたけれど。。
とりあえず終わって、一安心。
 

2010/06/24

Design Innovation _ 中間発表について

次回は中間発表なので、改めて今回の課題について。

テーマ
アプローチを使って企業へデザインを提案する

中間発表の内容
①これまでのデザインアプローチをまとめる
②これまでのデザインアプローチの検討すべき点をまとめる
③その課題に対する自分なりの論理の提案をまとめる

KDDIか内田洋行のどちらかを選択してウェブで「株主へ」などを見て企業理念や方針をきちんと知っておくこと!自分の力が発揮できる分野を調べる。

・「最終的にどうやってコンセプトをまとめるか」が重要
・対象ユーザーから提供価値とイメージを作る


京都工繊の学生の発表も見せてもらいました。

共通して良かったポイントは
・自分のアプローチが今までの手法とどう違うのかを明確にすること
・自分のアプローチの利点
・提案するものに名前を付ける→平田さんの言うキーワード


という内容で、次回は中間発表です。
 

2010/06/22

Design Innovation _ Ziba Tokyo 平田さん(2)

最初に、平田さん自身が描いたスケッチを見せて頂きました。
平田さんのスケッチは少し太めのペンで描かれていて、「プロダクト!」という感じのスケッチではなく、1本線できれいにまとめられているスケッチでした。プロダクトだけでなくシーンスケッチも、表情豊かに描かれているものばかり。これだけのスケッチを見せられたら言葉がなくても十分理解できるなぁと納得してしまいました。

○アドバイス
・3Dでは時間がかかるため、スケッチでいいから、うまくなくてもいいから伝わるものを描けるようにする。
・(海外でプレゼンする場合)言葉が通じない分、スケッチを周り以上に頑張ってスケッチを沢山描いて伝える。
・3Dで作るなら、ペーパープロトタイプで簡単に作る。



そして、今回は前回宿題となっていた
①企業を決める
②問題点をポジティブに変換したキーワード
③展開を考える
をまとめたものをみんな発表しました。


○アドバイス
・最初にキャッチーな言葉を!
・話長いとダメ!
・スケッチは描いてしまったら最後で、もしかしたら説明できないかもしれない可能性もある。
・言いたいことを絞る
・ポジティブな方向、ポジティブな言い方をする
・キーワードはどんなユーザーに向けたメッセージなのか?


授業自体の課題にも繋がる内容なので、これからブラッシュアップしていきます!!

2010/06/10

Design Innovation _ Ziba Tokyo 平田さん(1)

今週と来週はZiba Tokyoの平田さんの講義です。
平田さんのお話は去年のオープンラボ以来。今回はつや子と並んで一番前で聞かせて頂きました!


ある企業に提案したときのお話。
その企業は営業のおかげとも言えるほど、営業で成り立っているんだけど、肝心の製品はどれもどこかの会社から出ているものに似ているという問題点を抱えていた。このままこのような方向でいくとモノマネの会社になってしまい、新しい提案をしてもモノマネだと見られてしまいかねない…。そこで他社製品と似ていると思われず、且つ営業担当も納得するようなモノを提案するミッションが始まったそうです。


■キーワードを作る

単純なキーワードではなく、その会社に対して抱いている問題点をクリアするキーワードを作る。問題点ってネガティブなものだけどそれをどうポジティブに変換するかが重要なポイント。平田さんが紹介してくれたミッションのキーワードは

「デザインで¥1000儲ける」

営業で成り立っている部分があるからこそ、営業マンに文句を言わせないことがこのミッションのポイント。
そしてテーマは「High design, higher value」

キーワードとテーマのもと、提案したシュレッダー。

特徴としては
・パーツが7個から3個になっている
 →これだけでだいぶコストダウン!
・SOHOでも使えるように
・CAUTIONマークがついても違和感がないように
 →スイッチ部分を丸くすることで、横にCAUTIONマークが並んでもいいようにデザインした
・色に意味を付ける
 →カラー展開をたくさんせずに、シーンをイメージさせる色を設定することで営業を納得させる

キーワードも当初「デザインで¥500儲ける」だったそうですが、1000円のほうがきりがいいや!と思って1000円にしちゃったそうです。で、実際やってみたら1000円以上コストダウン出来たそうです。


■ドラッカーの5つの質問
・われわれのミッション(使命、仕事)は何か
・われわれの顧客は誰か
・顧客は何を価値と考えるか
・我々の成果は何か
・我々の計画は何か
最後の「計画」は普通の計画だけではなく、今後の展開や展望を含めた「計画」です。



お話を聞いていて、平田さんの考えってどこか少年みたいだなぁと思いました。いや本当に少年なのかもしれません。スライドで見せて頂いたスケッチで、犬のお尻としっぽのほんわかした感じが平田さんらしさを醸し出していました。Zibaでインターンやってるつやこが羨ましいです。


ということで、次回までに
①企業を決める
②問題点をポジティブに変換したキーワード
③展開を考える
が宿題になりました!

2010/06/03

Design Innovation _ 佐藤雅彦


今週のデザインイノベーションは佐藤雅彦さん。


■「ルール」という方法論

デザイナーを目指してデザイナーになったわけではないという経歴。デザインに興味はあるけど描けないからプロのデザイナーになるのは難しそう…と考えていて、最初は電通の営業に就職。でも仕事をしているうちに自分が好きなデザインがわかってきて、その好きなデザインというのが「枠」があるものだったそうです。
とにかく身近にある枠があるものを集めて集めて集めて…。そこから「全ての要素を枠の中に入れる」というルール(方法)に則って自分で枠ありのものをデザインしてみたそうです。

31歳で営業からクリエイティブ局へ。つまり31歳になってようやくデザインの世界へ。クリエイティブ局に移ったものの、すぐにデザイン出来るとは限らず、2年間は仕事なしだったそうです。その2年間、世界中のヒットしたCMを比較して、製品名を連呼すると覚えてもらえるというルールを発見した。


そのルールを使ったCMの例。


・NEC バザールでござーる
1991年のCM。…もう今から20年も前のCM!
ただのサルではなく、プロフィールもあるし、家族もいるサルにすることで、バザールという主人公を中心とした物語が感じられ、共鳴しやすい。Goal Direct Design(=ペルソナ)を使っている。



・サントリー モルツ
作詞作曲も佐藤さん自身が制作。



・サントリー PEKOE
佐藤さん直筆の絵コンテ。「PEKOE!」を単なるセリフとしてではなく、五感に訴えるのに必要な音として表現している。



・湖池屋 ドンタコス
実際にメキシコで撮影!よーく見ると出店の名前がドンタコスになってたり、実際にドンタコスを売っていたりと細かいところまで凝っている。


「商品名を連呼する」というルールは出発点でしかなく、ディティールの完成度が高いことでヒットにつながっていくわけです。

PEKOE以外は見覚えがありました。むしろドンタコスのCMとかクラスのみんなで踊ってたし、モルツのCMもテンポがいいので思わず口ずさんでしまうし、バザールでござーるも、みんな言葉の最後に「ござーる」つけて話してた記憶が。15年ぶりぐらいに見たけれど、今でも鮮明に思い出せるということはバッチリ佐藤さんの意図にハマってたってことですね。


■トーン:ルールに変わる方法論

どうやったら面白そう、楽しそうに感じるのかを表現するためにトーン=感情を入れる。
たとえば、しずる感を付けることでおいしそうに感じるように、ディティールを進化させていくことが大切。


■人とは違う手法を使う=人とは違うアウトプット

人と同じやり方ではアウトプットも同じになってしまうので、見方を変えて人とは違うルールを発見する。オリジナリティに近い話です。



人とは違う手法…まさに修士研究です。
今は自分の立ち位置を把握することが中心なので自分を軸にして考えているけれど、時には軸から外れて客観的になり見方を変えながらオリジナルの手法を追求していきたいです。

2010/05/27

Design Innovation _ Richard Sapper


今週のデザインイノベーションはリチャード・サッパーについて。ミラノで一緒にお昼を食べた思い出は一生モノです^^

元々ドイツ生まれで経済学を学んだあと、ベンツのデザイン部門に入社し、バックミラーのデザインなどをしました。現在拠点としているミラノへ移るきっかけになったのは、建築家でありデザイナーのジオ・ポンティ。サッパーがメーカーにいたとき、ジオ・ポンティはバイクのデザインを依頼されたけれど板金できる人がいなかったため呼びかけたところ、サッパーが「出来ます!(実際はあんまり出来ない)」って言ったことがきっかけでジオ・ポンティの事務所に入ったそうです。

ジオ・ポンティとは、モダンデザインの創始者で、建築を主にしつつ建築に関わるものは全体的にデザインしていた方です。ミラノサローネのような展覧会『トリエンナーレエキジビション』を始めたのもジオ・ポンティ。Domusの初代編集長もジオ・ポンティ。デザイン発展の基礎を作られたすごい方のもとでサッパーはデザインしていたんですね!

『Superleggera』1957
ジオ・ポンティの代表作で、半世紀たった今でも人気の作品です。Superleggeraとは超軽量という意味で、写真にあるように子供でも片手で持ち上 げられるくらいの軽さがポイント。

イタリアではデザインを学べるところが少なく、デザイン=建築に近い考え方をするそうです。なのでアメリカのスタイリング重視に対して、さっきのSuperleggeraのように、ヨーロッパにおけるデザインでは『構造』がとても重要なファクターとなっています。

またデザインの仕組みも全く違います。ヨーロッパではデザイン料は一切取らず、ライセンス計画を取っています。ライセンス計画とは売り上げの何%かがもらえるもので、売れなければ一銭もデザイナーのもとには入ってこないということになります。そのために完成までに3~5
年はかかり試作も何度も作成するため、今までの努力を報いるには10年以上売れ続けることでフェアになる=売れるデザインをする必要があります。日本やアメリカはデザイン料派なので、逆にどんどんデザインを一新していかないと食べていけないわけです。どちらが良いのやら…。

Duomoにあるリナシャンテは日本でいう銀座の松屋のような場所で、デザイン運動の中心地でデザインの発展のためにいろいろな企画を行っていてサッパー は入り浸っていたそうです。そのうちデザインを頼まれるようになり、そこでマルコ・ザヌッソと出会い、意気投合、15年近く一緒にデザインしていきました。


■Sapper's Works


Algol Television 1962-1964
持ち運ぶためのテレビ。未だにモダン。一時期日本でも復刻した。



Grillo Folding Telephone 1965
日本に黒電話しかなかった頃のデザイン。形が鳥がたたずんでいるようなイメージ。受話器の感覚で持ち上げると写真左側のように内側に収まっていた部分がパカッと開く。



Radio 1963
これもAlgolと同じく持ち運ぶためのラジオ。見た目はシンプルだが、造形的には複雑。外から内側に流れ込むようなフォルム。人の目にシンプルに見せるには形をシンプルにする。



Black TV 1969
とにかくシンプル。シンプル過ぎると飽きてしまうため、スイッチやアンテナで人に興味を持たせる。シンプルだけど飽きさせず、興味を湧かせることが大切。形がシンプルなときほどディティールのデザインをどう勝負するかがポイントになる。



Line Radio Receiver 1971
ソニーのMP3を思い出すようなデザインだが、実際は40年も前にその原型があった。これもまた形が究極。1つ究極を極めるとそれに勝るものはなかなか出てこない。



Static Table Clock
サッパーのデビュー作。第二次世界大戦後、弾薬を作っていた中小企業がその弾薬を活かして何か作れないかとデザイナーを探していたとき、リナシャンテでデザインしていたサッパーに依頼がきた。サッパーは弾薬の重りの位置を変えて常に斜めになるようにした。ディティールのポイントはガラスで、弾薬にふたをするような真っ平らではなく、少し浮き上がらせている。


Tizio Table Lamp 1971
ジスモンティ依頼され彼のために作ったランプ。振り子をイメージさせるようなシンプルな形の中に、振り子でいう重り部分がRがかっていて動きを暗示させている。



Minitimer (Kitchen Timer) 1971
タフテの言うMacro/Microの要素がある。側面を一周している数字が分を示し、上部の丸い部分が秒を示している。側面と上部が繋がっていることで関係性が見える。上部は真っ平らではなく少し膨らんでいる。人の目には真っ平らなものはへこんで見えるため、少し膨らみを持たせている。
魅力的なディティールは料理に例えるならスパイスのような存在。ただの『魅力的』は装飾でしかなく、反対にやりすぎると下品になってしまう。



Espresso Coffee Maker 1978
下へいくほど広がっているのは出来るだけ火を受けられるようにしたため。ふたを開ける取っ手が垂直にあり、ふた中心部分へ溝があることで、その垂直部分が取っ手部分であることをアフォーダンスしている。



Kettle 1983
メタファとして鶏を取り入れている。ピーとなる部分はハーモニカメーカーに作らせた。お湯を注ぐときくちばし部分を引っ張るが、その形と動きはピストルをイメージさせる。
メタファとキッチュの説明をするときに一番分かりやすい例。鶏のメタファを使っているが、あまりにキッチュになりすぎると気持ち悪くなってしまう。



■サッパーのデザイン手法

「彫刻のようにデザインする」
色々な角度から人が彫刻をみるように、ちょっとした形が人に興味をもたせる。距離や位置が毎回違うため2度と同じもの(彫刻)は見れない。見る角度によって形が変化することが面白い部分で、正面からと側面から見た形が全く違っていても、正面から側面へ移るとき、その間につながり/連続性があることで人は興味を持つようになる。

『興味の湧くディティールの造形+シンプルな造形』が大事。


「長く飽きないデザイン」
海や雲など、実際に目の前に広がる風景は単純な流れだけれど見ていても全く飽きない。なのに写真という2次元の世界に移っただけで飽きてしまう。

1) 動きを感じさせるようなデザイン
 −動きを感じさせることは人に興味を持たせるポイントとなる
2) シンプルだけど興味を持たせるディティール
 −『興味を持たせる』=スパイス!
3) 無駄なものは取り入れない
 −Kettleの場合、取っ手部分に「とさか」というメタファを取り入れたように、必要な部分にとさかというメタファを入れ込む。

特に2番目の「シンプルだけど興味を持たせる」というフレーズは、講義の中だけで多分10回以上聞きました。きっと3年のときから言われてたような気がするけど、この短時間でこれだけ繰り返し言われたら忘れちゃいけませんね!

サッパーはモットーとして、同じ類のものは2個作らないそうです。どの作品も全て『シンプル』を極めているからだそうです。にしてもそれだけ自信を持って言えることがまずすごい。ただ時代やユーザーにニーズに応じてマテリアルを変えることはあるそうです。


先生が絶賛するほどサッパーの作品は「究極」を極めたものばかり。しかもアップしている作品はほとんど40年近く前にデザインされているものばかり。つまり現代の人々にも受け入れられるデザインだということで…。本当にすごい人と食事したんだなー。。。
どういうイメージでデザインしていたんだろう?
念頭に常に「究極」を置きながらデザインしていたのか、シンプルを極め、ディティールへのこだわりを追求していった最終形態が「究極」になったのか…。
イタリアのデザインビジネス(ライセンス計画)がそうさせたのか…。
食事したときこれ聞けばよかった!

あと、身の回りのものを一方向からみて満足しないで、角度や距離を変えてどういう意図でこの形になったのかとか、周りの人はこの作品の何に惹かれてみているんだろうとか、そういうことを考えながらものを見る癖を付けたいです。思い返せば、美術館行っても「見た」という行為にいつも満足していたような気がします。

ずっとサッパーの作品を見ていると、もので溢れかえっている日本が哀しく思えてきます。特に100均。イタリアでは一般人でもサッパーのことを知っているけれど、日本人で例えばうちの親に佐藤可士和さんを知っているかと聞いても多分知らない確率が高いはず。デザイン以前に文化の違いや美意識の差がありすぎるんだろうな。。。
こういう差を埋めていけるのもデザインの仕事の1つなんだろうな!

先生も最後に言っていたけれど、これからも元気に究極のデザインをやっていってほしいです!

2010/05/20

Design Innovation _ Edward Tufte


今週のデザインイノベーションではエドワード・タフテについて。イエール大学で情報デザインやインターフェースデザインを教えた後、現在は風景彫刻や製版、新しい本の出版に力を入れているそうです。


■タフテのビジネスモデル

タフテのビジネスモデルは本を出版し、収入を得てまた出版すること。
本の出版のために自身の出版社を立ち上げ、今までに4冊(7冊?)出版している。また月に3回ほど開かれる講演会では自分の著書を無料配布しているそうです。







今回の授業ではその中の1冊、Envisioning Informationを例に取り上げてタフテのアプローチの解説。

Escaping Flatland

Envisioning Informationのベースとなる考え。平らな土地を避けて大事なものは上に上げる。
ありすぎる情報をピックアップし強調することでユーザーに伝える。


■Escaping Flatlandをベースとした情報デザインを整理する5つの手法

1:Micro/Macro Readings

MicroとMacroな情報は同時に見ることが出来ない。携帯電話で例えるなら、メインメニューはマクロで、下層項目にいくほどマイクロになっていく。下層になればなるほど、どの位置にいるかわからなくなってしまう。ウェブではパンくずリスト(Home>Works>releaf)を使って自分の位置を把握することが出来る。


プロダクトや建築の中でもMicroとMacroは関係している。
ワシントンD.C.にあるベトナム戦争の戦没者慰霊碑。ベトナム戦争でのアメリカ兵戦死者の名前が彫られている。遠くから見ていると黒い壁のように思うが、近づいて見ると名前が掘られていて慰霊碑だということが分かる。


2:Layering and Separation

情報といってもいろいろな視点の情報があり、その違った視点の情報を重ねて使うか分けて使うかということ。下の書体の図のように、重ねて使うことでより見やすくなるものが多い。ただ情報が重なっていることには変わりないため、注意しないと複雑な情報となってしまう。



3:Small Multiple

小さいものだけが沢山あるほうが分かりやすく、比較しやすい。1つだけ見ていても何かよく分からないものでも、全体像が見えることで1つ1つの意味を理解することが出来、またそれぞれの特徴を比較することが出来る。


4:Color and Information

色は必ずユーザーに情報を与える。色が付いたことで情報を強調することが出来る。


5:Narratives of Space and Time

小さなグラフィックをうまく使い組み合わせることで情報の中に『軸』を加えていく。軸には位置や時間、変化などがある。

ex) Napoleon's March to Moscow
ナポレオン率いる兵隊がKovno(多分リトアニア)とモスクワを往復した間の兵士の数を示していて、422,000人から10,000人にまで減少している。同時に下側には温度を示すグラフもあり、常に温度がマイナスの環境下だったことが分かる。このグラフィックから伝えたいことは戦争で死者が増える原因は戦って死ぬ以外にも温度などの環境にもあるということ。また減少していくほうを赤くしてより強調している。


■彫刻作品 _ Escaping Flatland


森の中にアルミの板を置いた作品。アルミを置くことで森の影の一部が映り、影全体の一部がピックアップされる。
タフテは私たちが生きている3次元の世界を2次元に置き換えることを仕事としているけれど、この作品では2次元をまた3次元で表現していて、そこが面白いポイントになっている。

…と先生から説明してもらったんですが、全体を見てみると3次元ではあるけれど、影が映っているアルミだけ見ると2次元で表現されているような感じがしました。


■iPhoneの例


iPhoneの株価の画面では、上部に会社名などの文字情報があり、下部に株価の折れ線グラフを表示しているけれど、この場合折れ線グラフを一度に表示出来ず、また上部と下部の関係性が分かりにくいことが問題になる。タフテが提案する上の図のように表示すれば6つの会社を同時に比較できる。


先生の話を聞き終えて振り返ってみると、どの方法も情報を整理するための基本ばかり。でも今までに作ってきたものを振り返ると、色を強調することぐらいしか出来ていなかったです。身の回りにあるものっていつも何気なく見ていたけれど、ちゃんと情報が整理されている=見やすくなっているからあまり気に止めることがなかったのかな。見づらいものだったら気になっていつも見てしまう気がする。

ワークショップでは Micro/Macro を使ったアイディア出し。電車とかバスとか交通関係で何か出来そうな気がして考え始めたけど、ありがちなものしか浮かばない><; 電車の混み具合が分かったらいいなと思って、込んでいる車両ほど幅が広がるようなものを考えたけど、Microがなかった…。FRISKのCMじゃないけど、時には俯瞰して見ることもしないといけないですね!

2010/05/13

Design Innovation _ Paul Rand

今年から授業名が変わり、デザインイノベーションという授業名になりました。この授業ではイノベーションとアドバンスデザインという視点からデザインアプローチの提案をします。授業では著名なデザイナーの手法を学び、その手法やアプローチにないものや欠けているものなど課題を見つけ出し、自分のオリジナルアプローチとします。最終的にオリジナルのデザインアプローチを使って企業に提案します。

ミラノに行っていたため、初回なのに4月28日。今日はポール・ランドについてです。でも話を聞くことに一生懸命になり、メモ取り忘れました…。唯一書き留めたのがこれだけはメモして!と言われてメモした言葉で、MITのメディアラボでの講演での言葉です。

"Design is the method of putting form and content together. Design, just as art, has multiple definitions, there is no signal definition. Design can be art. Design can be aesthetics. Design is so simple, that's why it is so complicated."

"Design is so simple, that's why it is so complicated."
この最後の一文がとても好きで、いつ読んでも共感してしまう言葉です。ミラノサローネに行き様々な作品を目にして、自由さや楽しさが伝わってくる反面、どの作品に対しても“これは何のためにあるんだろう?”と問いただしていました。この疑問が"complicated"にあたるのかなと。いや、どうなんだろう。。。先人の言葉を読み取るのは難しい。

Design Innovation _ Achille Castiglioni

今回は、最初に先生からオリジナリティについて。

■経験のオリジナリティ
 
これまでの経験
↓
自分
↓
これからありたい経験

自分のオリジナリティを見つけるには、これまでの自分の経験が重要になってくる。その経験の中からオリジナルポイントが見つかる。例えば山崎先生の場合、プロダクトも出来るし、情報デザインも出来るし、英語も話すことが出来る。この3点が重なる日本人(ここもまたポイント)はなかなかいないため、意外なところからヘッドハンティングされることがある。見つけたオリジナルポイントはデザインに対して自分はどうありたいかということにも繋がっている。


■自分のオリジナリティ
 
 ・重量挙げ、ピアノ、日本舞踊という関連性のない趣味の経験
 ・重量挙げで培ったタフさ
 ・15年間休まず練習したピアノから得た感性(あるのかな…)
 ・これまでに得たデザインに関する知識や技術
 ・あきらめの悪さ(言い換えるなら意地っ張り) 


そして今回はアッキレ・カスティリオーニのお話。ミラノに行った時にカスティリオーニの事務所を見学したばかりだったのでおさらいという感じでした。


■カスティリオーニのデザインの特徴

 ・re-design - 既存の製品に手を加える
 ・ready made design - 既存の部品を流用する
 ・metaphor - 楽しさを加える


■The playpen _ a large cabinet full of the toys

 ・おもちゃからヒントを得る。
 ・おもちゃやガラクタから面白さや楽しさを見つける(人の気持ち)
 ・道具もコレクション。同じ道具でも様々な形があるが、それぞれに意味がある。
 ・"モノと人との関係はフレンドリーであるべきだ"


■Workshop _ ready made design

・トイレットペーパーやラップの芯を使った一輪挿し


・履かなくなった靴を使った植木鉢

 
トイレットペーパーはちょっと作ってみようかな。


次回はエドワード・タフトのアプローチについて。あまり知識がないのでちゃんと調べてから講義を受けよう。。