気になる記事があったので抜粋しました。
ワンピース あと10年描ききれたら古典
私たちの店では、その様を「溶ける」と表現しています。飛ぶように売れて、山積みの本が、あっと言う間になくなる様子のことです。4日には、こうした光景が、全国の書店で見られるでしょう。コミック「ワンピース」(作者・尾田栄一郎、集英社)の最新刊第58巻が、初版310万部という驚異的な発行部数で発売されるのです。1997年に週間少年ジャンプで連載が始まったこの作品は、世界一の海賊を目指す少年ルフィが、仲間たちと力を合わせ、強敵と戦いながら、ひとつなぎの財宝「ワンピース」を探して航海を続けるという物語です。
コミック担当となって10年になりますが、約3ヶ月に1冊の最新刊がコンスタントにこんなペースで売れる本は、経験がありません。歴史に立ち会っているという興奮を感じながら、「溶ける」光景を見ています。今や文芸書売り場における太宰治の「人間失格」、夏目漱石の「こころ」と同じように在庫を切らしてはいけない定番商品になりました。
従来のコミックでは考えられない売れ方をする理由は何か。販売の最前線に立つ書店員として、いくつか思い当たることがあります。
それは、いまだに第1巻がよく売れることです。今現在も新しい読者を獲得し続けていることを意味します。ドラマやアニメ化され、一時的に売れる作品はあるが、これだけの長期連載でいまだに1巻の売れ行きが良いものは他に見当たりません。連載中の人気作品でも近年発刊以外の巻は、出版社が重版をかけないものもあるほどです。
「ワンピース」の売り場では棚の前で友人同士やカップルが作品を話題にしている姿がほぼ毎日見られるのも特徴です。まとめ買いを勧めたり、ストーリーやキャラクターなど様々な観点から語り合ったりしている。1人で買いに来て家で1人で読むのではなく、みんなで楽しむためのコミュニケーションツールとして機能しているようなのです。読者層の広がりを示すエピソードではないでしょうか。
お店に活気をもたらしてくれるし、コミック全体の売り上げが落ちている中で、売り場を支えてくれる大切な作品です。たが、作者は物語はまだ半分と言っていて、単純計算であと10年は続くのです。このまま売れ続けてくれればありがたいのですが、今のお祭りみたいな状況が続くとは思えません。
実は数年前に一度、部数を大きく落としています。物語展開が退屈になったと感じた読者が離れたのが原因だと言われました。通常は力を失い、そのまま落ちていくのですが、魅力あるエピソードを展開してV字回復した極めてまれな作品です。週刊誌連載は、人気が落ちれば、打ち切られる厳しい世界です。もし、また部数を落としても再び盛り返し、本当にあと10年、描ききれたら、作品を通じた世代間の共通体験ができる。そうなれば、手塚治虫や萩尾望都の作品と並ぶ古典として位置づけられるのではないでしょうか。
(朝日新聞 私の視点×4 田中香織)
ぜひともこのまま続いて欲しいです。
作者が少年の心を忘れなければ続けられるはず!
10年後って言ったら32歳かぁ。
子供と一緒に読みたいな。
はじめまして。smile exp.から飛んできました。京都でデザイン学生やってます。レポート/その他勉強になります。フィードさせてください◎
返信削除はじめまして!京都となると工繊ですか??私だけでなく、同期の子のブログも是非チェックしてください。
返信削除おおよくご存知で!こーせんです。
返信削除同期の方々もちょこちょこ見てますよー。
そしてぱっと見た時、更新が多そうでアクティブそうだった上田さんを勝手に代表してフィードしてます(笑
ささやかながら俺もブログを書いています。
google → 芝生面積 でヒットします。
よろしければ学び合えると嬉しいです◎